仕事内容
<募集背景>
2024年1月に、名古屋大学を主幹機関とし東海地域に拠点をおく16機関が、
Tokai Network for Grobal Leading Innovation(Tongali)プラットフォームとして、
大学発新産業創出基金事業スタートアップ・エコシステム共創プログラムに採択されました。
本プログラムにより、技術シーズのスタートアップ化を目指す研究者の支援プログラム(GAPファンドプログラム)を実施します。
本募集では、以下の研究者の事業化検討を支援いただける方を募集いたします。
<研究者代表者>
名古屋大学大学院医学系研究科 消化器外科学 講師 神田光郎先生
<事業概要>
胃癌は依然として罹患数・死亡者数の高い疾患です。
胃癌の治療の見通しに大きく関わる再発転移の形式の中でも腹膜播種は最も頻度が高く、かつ難治性です。
現在では、分子標的治療薬を含めた抗がん剤の全身投与(点滴もしくは内服)で治療が行われていますが、その効果は限られています。
より直接的に腹膜播種のがん細胞を攻撃する方法として抗がん剤(パクリタキセル)を腹腔内投与する治療法が考案されましたが、効果が限定的であり、より効果の高い治療薬の開発が求められています。
私たちは、腹膜播種を起こす胃がん細胞に高発現する特徴的な分子としてsynaptotagmin 13(SYT13)を発見し、研究を進めてきました。
SYT13を標的にしたアンチセンス核酸医薬は、既存のがん治療薬と異なる、完全に新しい作用メカニズムを持つ治療法となります。
将来的には、胃がんと同様に腹膜播種が高頻度に起こる膵がんや卵巣がんにも応用していくことを目指しています。
<本技術の特徴>
SYT13を標的にしたアンチセンス核酸医薬によって、胃がん細胞の活動性が著しく低下し、細胞死を引き起こすことを明らかにしました。
アンチセンス核酸医薬を用いた腹腔内治療によって、がんを移植したマウスの腹膜播種の進展を止めることができました。
また、腹腔内に直接投与することによって、全身投与よりも副作用を抑えつつ、効率的に腹膜播種を治療できることもわかりました。
腹腔内への直接投与は、患者さんの皮膚の下に2cmほどのタンクを植えることにより、通院のみで治療とモニタリングが可能です。
<現在の事業検証状況>
非臨床安全性試験を終了しました。この試験成績に基づき、PMDA事前面談および対面助言では、第Ⅰ相試験を開始するためのデザインについて協議を行い、合意を得ております。
今年度から第Ⅰ相試験(AMEDシーズC採択)を開始するため、現在準備中です。
<今年度検討したいこと>
■ビジネス面
・事業戦略、事業計画、ビジネスモデルの策定
・資金調達(臨床試験のための資金調達)
・パートナー企業の選定
■研究開発面
・臨床計画の策定
・規制対応
<支援いただきたい検討事項>
・事業戦略の策定(パートナー企業の選定、ライセンス交渉、戦略立案等)
・事業計画の立案および収益予測の作成(保険収載、ライセンス収入を予定)
・資金調達に向けたVCとのディスカッション(調達のための論点の整理)
<長期的には>
まずは、来年3月までの事業化検討をサポートください。
※その後、関わっていただく中で事業の将来性・チームをご理解いただき、
ご関心をお持ちいただければ、将来のCEO候補などをご検討いただけますと幸いです。
必要な経験・スキル
<本件の期待>
GAPファンドプログラムにおいて、事業化検討をサポートいただける方を募集いたします。
以下、いずれかの経験を有する方
・製薬企業における経営企画、事業計画立案のご経験
・製薬企業における事業開発のご経験(ライセンス契約や共同研究をリードしたご経験)
・創薬における臨床開発もしくは製造のマネジメント経験
募集概要
(フルタイムの場合)
STATION Ai株式会社について
Vision
<MISSION>
ニュービジネスに挑戦するすべての人々の可能性を最大化する。
世界に誇れるスタートアップエコシステムで、新たな未来の創造へ。
<コンセプト>
この地域の優秀なスタートアップを創出育成し、海外展開を促すとともに、
世界から有力なスタートアップを呼び込むことで優秀な人材を集める。
スタートアップと地域のモノづくり企業等の交流を図ることにより、新たな総合的な拠点となることを目指す。
事業内容
2024年10月に名古屋市鶴舞公園南側に開業予定の国内最大のインキュベーション施設です。
スタートアップの創出・育成やオープンイノベーションを促進するために、
国内外のスタートアップ支援機関・大学との連携等を通じて、様々な支援サービスを提供する予定です。
<事業概要>
愛知県が策定している「Aichi-Startup 戦略」の一環として、
STATION Aiの整備・運営事業をSTATION Ai株式会社が受託しています。
▼「Aichi-Startup 戦略」についてはこちら
https://aichi-startup.jp/about/
<事業内容>
◇インキュベーション事業
-事業成長をサポートするプログラム・イベント等の運営
スタートアップの事業ステージに応じて様々なプログラムを提供しています。
◇施設整備・運営事業
-施設全体の整備・運営
日本最大のインキュベーション施設にふさわしい、
イノベーションをかき立てるような
IoTやAI、ロボット、ビッグデータ解析をはじめとするたくさんの先端技術が備わる施設となります。
名古屋市昭和区の鶴舞公園南側(愛知県勤労会館跡地)に、建物の建設等の整備を進めており、
2024年10月に施設のオープンを予定
◇ファンド運営事業
-STATION Aiメンバーを投資対象とするファンドの運営
資金面からスタートアップの成長を後押しします。
代表取締役社長 兼 CEO
佐橋 宏隆
ソフトバンク株式会社入社後人事部門を経て、ソフトバンクグループ株式会社社長室にて経営戦略を担当。東日本大震災後、SBエナジー株式会社を設立し、事業企画部長として再生可能エネルギー事業を管掌。2014年よりSBイノベンチャー株式会社にて、社内起業家育成プログラムの構築やハンズオン支援を推進。2021年9月にSTATION Ai株式会社を設立し、スタートアップ支援をはじめとした日本最大級のオープンイノベーション拠点となる事業を開始。
メンバー
中島 順也
株式会社ディープコアにて投資業務・インキュベーション業務に従事。 AI技術を含む研究開発型スタートアップ等について、事業立案・PoC/仮説検証・知財戦略・チームアップ等の支援、投資実行を経験。
片岡 裕貴
大阪教育大学大学院教育学研究科修了。卒業後、ソフトバンク株式会社にて広島・岡山にて3年間販売代理店のコンサルティング業務に従事にした後、STATION Aiにて学生起業家育成プログラ「STAPS」の立ち上げに責任者として関わる。
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